講師紹介
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講師略歴
1956年千葉県銚子市生まれ。高校時代、麻雀とポーカーをきっかけに甲骨文字と中国古代哲学への関心に目覚める。高校教師をしていた25歳のときに能に出会い、鏑木岑男師に弟子入り。能楽師のワキ方として活躍するかたわら、『論語』などを学ぶ寺子屋「遊学塾」を、東京(広尾)を中心に全国各地で開催する。
また、公認ロルファー(米国のボディワーク、ロルフィングの専門家)として各種ワークショップも開催している。
能の語りの技法を使ったさまざまな作品も作成、上演しており、代表作として『間(平城遷都1300年記念グランドフォーラム。金梅子氏により韓国にも招聘)』、『水の夢(御茶ノ水WATERRASのこけら落し公演)』、『おくのほそ道幻想』、『イザナギの冥界下り』、『オルフェオの冥界下り』、『結婚(ストラヴィンスキー』、『イナンナの冥界下り』など(以上、山のシューレ)などがある。
また、『イナンナの冥界下り』はシュメール語と日本語で上演するもので、東京都の助成を得て、2017年度にイギリス(大英博物館)、フランス(ルーブル美術館)、リトアニアでも公演の予定。
能楽師(ワキ方、下掛宝生流)
Rolf Institute公認ロルファー
講演内容
「能に学ぶ日本人の身体」「なぜ能楽師は、高齢でも元気で舞台を続けていられるのだろうか。しかも、健康に気を使っている人はほとんどいない」。成人してから能の世界に入った私にとって、それは大きな不思議でした。のちにロルフィングという米国生まれのボディワークを学んだとき、それは能そのものが持っている身体技法に由来すると気づきました。謡を謡い、能を舞うこと、それ自体が元気の秘訣だったのです。そして、能の身体技法のもつ力は単に身体の健康に留まらず、精神にも影響を及ぼすことにも気づきました。江戸時代、武士にとっての能は必修科目でした。武士とは、当事のトップマネジメントです。トップマネジメントにとっての芸能である能を、身体技法、精神修養、そしてマネジメントなどの面からお話をしたいと思います。
主要著書
『ロルフィングとサイコシンセシスが導くキレイ革命 フェイシャル&スキンケア編』BABジャパン出版局、2005年『能に学ぶ身体技法』ベースボールマガジン社、2005年
『ブロードマッスル活性術―武人の動きを修得せよ!』(毛利元貞と共著)、BABジャパン出版局、2006年
『疲れない体をつくる「和」の身体作法』祥伝社、2006年(2011年・祥伝社黄金文庫)
『能に学ぶ深層筋トレーニング』ベースボールマガジン社、2006年(DVDブック)
『日本語を生かすメリハリ読み!―漱石で学ぶ「和」の朗読法』春秋社、2006年
『ワキから見る能世界』NHK出版(生活人新書)、2006年
『ゆるめてリセット ロルフィング教室-1日7分!体を芯からラクにするボディワーク』祥伝社、2006年
『能に学ぶ「和」の呼吸法』祥伝社、2008年
『身体感覚で「論語」を読みなおす。―古代中国の文字から』春秋社、2009年
『10のキーワードで味わう『論語』―智恵を読み解く古代文字』春秋社、2010年
『身体能力を高める「和の所作」』筑摩書房(ちくま文庫)、2010年
『異界を旅する能 ワキという存在』筑摩書房(ちくま文庫)、2011年
『身体感覚で「芭蕉」を読みなおす。』春秋社、2012年
『体と心がラクになる「和」のウォーキング』祥伝社、2012年
『からだで作る<芸>の思想 武術と能の対話』(前田英樹との共著)、大修館書店、2013年
『あわいの力 「心の時代」の次を生きる』ミシマ社、2014年
『本当はこんなに面白い「おくのほそ道」』実業之日本社(じっぴコンパクト新書)、2014年
『日本人の身体』筑摩書房(ちくま新書)、2014年
『肝をゆるめる身体作法』実業之日本社、2014年
『イナンナの冥界下り』ミシマ社、2015年 など
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