講師紹介
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講師略歴
1961年岩手県生まれ。1990年、筑波大学医学専門学群環境生態学卒業。医学博士。
爽風会佐々木病院精神科診療部長(1987年より勤務)を経て、
2013年より筑波大学社会精神保健学教授。
専門は思春期・青年期の精神病理、および病跡学。
近著『世界が土曜の夜の夢なら』(角川書店)で、第11回角川財団学芸賞受賞。
講演内容
「ヤンキー化と日本人論」いまやヤンキー文化は、単なる不良文化という領域を越えて、拡散と浸透の時代を迎え
つつある。表面的にはバッドセンスや暴力性が強調されつつも、根底には「家族」や「絆」、
あるいは「気合」を大切にする独特の倫理観が秘められている。しかしそこには同時に、
不毛な精神主義や反知性主義に陥りやすいという限界もひそんでいる。単なる嫌悪感に
よる批判、あるいは無理解と無責任にもとづく賞賛を越えて、広義の日本人論という視点
から、ヤンキー文化をとらえなおす試み。
■ この講演にご関心をお持ちの方へ ― 日本社会をみつめる ―
・11/4(火) 松山 大耕氏 「禅とグローバリゼーション」
主要著書
『社会的ひきこもり―終わらない思春期』PHP研究所(PHP新書)、1998年『戦闘美少女の精神分析』太田出版、2000年(2006年・ちくま文庫)
『ひきこもり文化論』紀伊國屋書店、2003年
『解離のポップ・スキル』勁草書房、2004年
『フレーム憑き 視ることと症候』青土社、2004年
『文学の徴候』文藝春秋、2004年
『「負けた」教の信者たち』中央公論新社(中公新書ラクレ)、2005年
『家族の痕跡 いちばん最後に残るもの』筑摩書房、2006年(2010年・ちくま文庫)
『生き延びるためのラカン』バジリコ(木星叢書)、2006年(2012年・ちくま文庫)
『メディアは存在しない』NTT出版、2007年
『思春期ポストモダン』幻冬舎(幻冬舎新書)、2007年
『脳と心 クオリアをめぐる脳科学者と精神科医の対話』(共著)、双風社、2010年
『キャラクター精神分析』筑摩書房(双書zero)、2011年
『「社会的うつ病」の治し方』新潮社(新潮選書)、2011年
『世界が土曜の夜の夢なら ヤンキーと精神分析』角川書店、2012年
『原発依存の精神構造 日本人はなぜ原子力が「好き」なのか』新著者、2012年
『承認をめぐる病』日本評論社、2013年
『母と娘はなぜこじれるのか』(共著)、NHK出版、2014年
『ヤンキー化する日本』KADOKAWA(角川oneテーマ21)、2014年
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