講師紹介
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講師略歴
1939年 北海道生まれ同志社大学文学部社会学科卒業
日本文藝家協会、日本ペンクラブ、日本エッセイスト・クラブの会員
主に日本近代史(とくに昭和史)の事象、事件、人物に題材を求め、延べ4,000人余の人びとに聞き書き
を行い、ノンフィクション、評論、評伝などの分野の作品を発表している
また、「医学・医療と社会の関係」をテーマにした作品や教育に関する著作も多い
昭和史研究の大家であり、綿密な取材能力には定評がある
『昭和史講座』の刊行と一連の昭和史研究により2004年に第52回菊池寛賞を受賞
講演内容
「昭和史と日本人」昭和という時代は大別すると三つの時期に分かれる。昭和前期、中期、後期だが、それぞれの期には特徴
がある。前期(昭和20年9月2日まで)は、いわば近代日本の総決算にあたり、中期(昭和27年4月28日まで)
は占領支配を受けた体験をもち、後期(昭和64年1月7日まで)は経済大国をめざして歩んだ道である。三つ
の時期の外皮は異なっている。
こうした時間帯のなかで、日本人はどのような変容をとげたのか。あるいはとげなかったのか。この講座では
改めてそのことを考えてみる。とくに前期に見られる日本人の直線的姿は歴史上の普遍性をもっているのか、
それとも変異をきたしていたのかを具体的に考えてみたい。近代日本が理想像とした日本人像の姿も改めて
検証してみることで、私たちは昭和という時代の日本人のどのような性格や思考方法を次代につなげなけれ
ばならないかが理解できるように思う。
主要著書
『東條英機と天皇の時代(上下)』伝統と現代社、1979年(2005年・ちくま文庫)『瀬島龍三(ある参謀の昭和史)』文藝春秋、1987年(1991年・文春文庫)
『大学医学部』講談社、1987年(2006年・中公新書ラクレ)
『秩父宮』文藝春秋、1989年(2000年・中公文庫)
『医学・医療界の内幕』朝日新聞出版(朝日文庫)、1992年
『後藤田正晴(異色官僚政治家の軌跡)』文藝春秋、1993年(2008年・中公文庫)
『安楽死と尊厳死』講談社(講談社現代新書)、1993年
『大学医学部の危機』講談社、1997年(2002年・講談社文庫)
『愛する家族を喪うとき』講談社(講談社現代新書)、1997年
『昭和陸軍の研究(上下)』朝日新聞社、1999年(2006年・朝日文庫)
『吉田茂という逆説』中央公論新社、2000年(2003年・中公文庫)
『昭和史七つの謎』講談社、2000年(2003年・講談社文庫)
『昭和史がわかる55のポイント』PHP研究所、1998年(2001年・PHP文庫) ※『昭和史を読む50の
ポイント』改題書
『医療崩壊』講談社、2001年
『実学と虚学』プレジデント社、2001年(2005年・PHP文庫)
『昭和史七つの謎(part2)』講談社、2004年(2005年・講談社文庫)
『あの戦争は何だったのか』新潮社(新潮新書)、2005年
『昭和天皇』中央公論新社、2005年(2008年・中公文庫 上下)
『昭和史の大河を往く(第六集)・華族たちの昭和史』毎日新聞社、2008年
『崩御と即位』新潮社、2009年 ほか多数
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