講師紹介
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講師略歴
1987年7月 国立大阪病院 臨床研修医1993年4月 Gladstone Institute, Postdoctoral Fellow
University of California, San Francisco, Research Fellow
1996年1月 日本学術振興会 特別研究員
1996年10月 大阪市立大学医学部薬理学教室 助手
1999年12月 奈良先端科学技術大学院大学 遺伝子教育研究センター 助教授
2003年9月 奈良先端科学技術大学院大学 遺伝子教育研究センター 教授
2003年10月 独立行政法人科学技術振興機構 CREST研究代表
2004年10月 京都大学再生医科学研究所 再生誘導研究分野 教授
2007年8月 Gladstone Institute, Visiting Scientist
2007年10月 京都大学物質-細胞統合システム拠点 教授
2008年1月 京都大学物質-細胞統合システム拠点 iPS細胞研究センター センター長
大人の皮膚細胞に4種類の遺伝子を導入するだけで、ほぼ無限に増殖し、神経や筋肉、骨などのあらゆる
細胞に変わる胚性幹(ES)細胞(万能細胞)に似た「人工多能性幹(iPS)細胞」を生成する技術を開発、注目
を集めている
NAIST学術賞(2003年 7月)
東京テクノフォーラム21第10回ゴールド・メダル賞(2004年 4月)
科学技術への顕著な貢献 in 2006(ナイス ステップな研究者)(2006年12月)
第3回(平成18年度)日本学術振興会賞(2007年3月)
日経BP技術賞(2007年4月)
第25回大阪科学賞(2007年9月)
German Cancer Research Center (DKFZ) Meyenburg Foundation Award 2007(2007年11月)
第24回(平成19年度)井上学術賞(2007年12月)
2007年度朝日賞(2008年1月)
講演内容
「iPS細胞がつくる新しい医学」ヒトやマウスの受精卵に由来する胚性幹(ES)細胞は様々な細胞へ分化できる多能性を維持したまま、大量
培養できることから、脊髄損傷やパーキンソン病などに対する細胞移植療法の資源として期待される。
しかしヒト受精卵の利用には慎重な運用が求められており、移植後の拒絶反応も問題となる。私たちは成人
皮膚線維芽細胞に少数の遺伝子を導入することにより、ES細胞に類似した人工多能性幹(iPS)細胞を樹立
した。患者自身の細胞からつくるiPS細胞は、創薬や細胞移植療法において、貴重なツールとなるであろう。
主要著書
1. Aoi, T., Yae, K., Nakagawa, M., Ichisaka, T., Okita, K., Takahashi, K., Chiba, T., and Yamanaka, S., Generation ofPluripotent Stem Cells from Adult Mouse Liver and Stomach Cells. Science in press 2008
2. Nakagawa, M., Koyanagi, M., Tanabe, K., Takahashi, K., Ichisaka, T., Aoi, T., Okita, K., Mochiduki, Y., Takizawa, N.,
and Yamanaka, S. Generation of induced pluripotent stem cells without Myc from mouse and human fibroblasts.
Nat Biotechnol. Nat.Biotechnol 26:101-106,2008
3. Takahashi, K., Tanabe, K., Ohnuki, M., Narita, M., Ichisaka, T., Tomoda, K., and Yamanaka, S. Induction of pluripotent
stem cells from adult human fibroblasts by defined factors. Cell 131:861-872, 2007.
4. Okita, K., Ichisaka, T., and Yamanaka, S. Generation of germline-competent induced pluripotent stem cells.
Nature 448:313-317, 2007.
5. Takahashi, K., and Yamanaka, S. Induction of pluripotent stem cells from mouse embryonic and adult fibroblast
cultures by defined factors. Cell 126:663-676, 2006.
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