講師紹介
このページを印刷
講師略歴
1961年 神奈川生まれ1986年 慶應義塾大学文学部哲学科倫理学専攻卒業
1992年 東北大学大学院文学研究科博士課程後期3年の課程単位取得退学
同年4月 日本学術振興会特別研究員(PD)
同年9月 静岡県立大学助手
1996年1月 ハーバード大学客員研究員
現在 静岡県立大学国際関係学部助手
博士(文学)(東北大学・1995年)
倫理学・日本思想史学
研究テーマ
1) 明治期以後の日本思想史(とりわけ哲学関係)
2) 福澤諭吉の思想の研究
3) 近代日本の西欧文明受容にあたっての比較文化的研究
講演内容
「真実の福澤諭吉を求めて」日本の文明開化を先導した思想家福澤諭吉は、アジアを蔑視し中国大陸への侵略を肯定する文章をたくさん
残しています。それを理由に福澤を全否定しようとする動きも絶えません。確かに『福澤諭吉全集』にはその種
の文章が多数収録されています。しかし、それを書いたのは本当に福澤本人なのでしょうか。誰かが福澤の
作品ではないものを福澤の真筆と偽って全集にもぐりこませていたとしたら、どうなるのでしょう。
この講演では、虚構を排した福澤の真実を明らかにします。
主要著書
『大西祝とその時代』日本図書センター、1989年『西田哲学の再構築』ミネルヴァ書房、1997年
『福沢諭吉の真実』文藝春秋(文春新書)、2004年
「大西祝"進化論的理想説"の源流」『日本思想史学』、第20号、95~107頁、1988年
「西田幾多郎とカント」『比較思想研究』、第18号、39~46頁、1992年
「西田幾多郎「純粋経験」概念の成立ー「直接経験」との関係に注目して」『倫理学年報』、第41集、
171~186頁、1992年
「朝鮮総督府の宗教政策」『国家と宗教ー日本思想史論集』源了圓・玉懸博之編、思文閣出版、491~512頁、
1992年
「西田幾多郎『自覚』概念の意義ー『純粋経験』との関係に注目して」『倫理学年報』、第43集、165~180頁、
1994年
「大西祝と綱島梁川から西田幾多郎へ」『比較思想研究』、第21号、90~96頁、1995年
「ショーペンハウアーの盲目的意志と西田の絶対自由の意志」『ショーペンハウアー研究』、第2号、
140~151頁、1995年
「福沢諭吉における拝外と排外」『日本思想史ーその普遍と特殊』玉懸博之編、ぺりかん社、449~464頁、
1997年
このページを印刷