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講師紹介

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上野 健爾

講演日 2001/07/10 (火)

上野 健爾
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京都大学理学研究科教授

講師略歴

1968年東京大学・理学部卒
1970年東京大学・理学研究科修士課程終了
1970年東京大学・理学部助手
1976年京都大学・理学部講師
1982年京都大学・理学部助教授
1987年京都大学・理学部教授

現在、京都大学・理学研究科教授

講演内容

「誰が数学嫌いにしたのか~教育の再生を求めて~」

グループAでは英語が完璧にできる人が1人、他の3人は英語は全くだめ、グループBでは4人とも英語は少しできる。英語のテストをするとグループAの平均点は25点、グループBの平均点は50点。英語に関係する仕事をどちらのグループに頼んだら良いか。データの持つ意味を正確に把握しないと正反対の結論を導いてしまう。意図的に数学を悪用し、正反対の結論を出すことは容易である。
数学嫌いの人たちが多いことを利用して、巧妙に数学が悪用されることがある。このような数学の悪用を見破るためには数学の教育の改善が必要である。数学は、本来は考える楽しさを教える学問であるが、我が国では受験で人をふるいに掛ける有用な手段として使われている。これが数学悪用の典型かもしれない。
教育は我が国の将来に関わる重大な問題である。数学の教育を例にとって、現在の教育のどこに問題があり、どう改善したらよいかを論じたい。あわせて、数学とはどのような学問であるかも時間の許す限り論じたい。

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