講師紹介
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講師略歴
1971年アメリカ合衆国テキサス州生まれ、神奈川県育ち。東京大学大学院理学系研究科天文学専攻博士課程を修了し、博士(理学)の学位を取得。
国立天文台の研究員を経て、2015年に国立天文台 水沢VLBI観測所 教授。
2015年より、国立天文台 水沢VLBI観測所 所長を務める。
主な研究分野は銀河系天文学。
現在、国立天文台のVERAを用いて、銀河系の3次元構造の研究を進めている。
また、銀河中心の巨大ブラックホールを事象の地平線スケールまで分解するEHTプロジェクト(サブミリ波VLBI)も推進している。
複数の望遠鏡で同じ天体を観測し、データを掛け合わせることで巨大望遠鏡で観測したのと同じ解像度を得るシステムの第一人者として、日本では水沢(岩手)、小笠原(東京)、入来(鹿児島)、石垣島(沖縄)の4基を繋いで観測する「VERAシステム」のリーダーを務め、その実績により2014年「自然科学研究機構若手研究者賞」を受賞。
2019年4月10日夜、国立天文台を含む世界16の国と地域の研究機関が共同で記者会見を開き、ブラックホールの「影」の撮影に成功したことを発表。この発表を行った、EHTプロジェクトの日本チームの代表者を務めた。
国立天文台水沢HP : http://www.miz.nao.ac.jp/
講演内容
「人類が初めて目にしたブラックホールの姿」
2019年、見えないはずの天体である「ブラックホール」の姿を、人類は初めて「影」として撮影することに成功しました。この写真によって、ブラックホールの存在が視覚的に示されるとともに、銀河の中心に巨大なブラックホールが存在することが確定し、天文学・物理学の研究において大きなマイルストーンとなりました。本講演では、この写真の持つ科学的意義を中心に、ブラックホール研究の最前線について解説したいと思います。「クロシングでの視聴はこちら」
※本講演は終了していますが、過去開催の「夕学講演会」約140本を、オンデマンド視聴可能な「クロシング(夕学アーカイブ)」より全編ご視聴いただけます。
(お申込み後、7日間無料体験いただけます。なお、ご視聴には会員情報登録(クレジットカード登録含む)及び初期設定が必要です。)
主要著書
『巨大ブラックホールの謎 宇宙最大の「時空の穴」に迫る』講談社(ブルーバックス)、2017年『国立天文台教授が教える ブラックホールってすごいやつ』扶桑社(イラスト:吉田戦車)、2019年12月刊行予定
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