講師紹介
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講師略歴
外交ジャーナリスト・作家。元NHKワシントン支局長。9.11同時多発テロ事件に際しては11日間にわたる24時間連続放送を担い、その冷静で的確な分析は視聴者の圧倒的な支
持を得た。
2012年10月『動乱のインテリジェンス』(新潮新書)を緊急出版。現在の緊迫した東アジア
情勢をめぐって、インテリジェンスの視点から佐藤優氏と論を戦わせた話題作となっている。
2011年12月刊行のノンフィクション『ブラック・スワン降臨 9.11-3.11インテリジェンス十年
戦争』(新潮社)では、2001年同時多発テロ事件から2011年福島第一原発事故までの十
年間を検証し、日米両国のリーダーシップの有りようを描く。東アジアの時代を日本はいか
に生き抜くかを考える必読書と評された。
2005年にNHKから独立し、翌年発表した『ウルトラ・ダラー』(新潮社)は33万部のベストセ
ラーに。「日々のニュースが物語の出来事を追いかけている」と反響を呼び、冷戦後の日本
に初めて登場した本格的な「インテリジェンス小説」となった。
2010年の春には、姉妹篇『スギハラ・ダラー』(新潮社)を発表。世界を震撼させたブラック・
マンデーやリーマン・ショックなど幾多の重大事態と、第二次大戦中に外交官杉原千畝が
「命のビザ」で救ったスギハラ・サバイバルをつなぐ驚愕のインテリジェンス小説として版を
重ねている。2012年7月『スギハラ・サバイバル』と改題、全面的に書き改め、新潮文庫とし
て新たに上梓された。
世界の29都市に生起する情報戦を綴ったルポルタージュ『インテリジェンスの賢者たち』
(新潮文庫)、環境問題を外交戦略の視点から論じた『武器なき“環境”戦争』(池上彰氏と
の対論、角川SSC新書)、情報小国ニッポンの覚醒を促した『インテリジェンス 武器なき戦
争』(佐藤優氏との対論、幻冬舎新書)、バラク・オバマ米大統領をはじめ国際政局の最前
線で活躍する29人の素顔に迫った『葡萄酒か、さもなくば銃弾を』(講談社)などの著作も
多くの読者を得ている。
手嶋龍一は、1990年代初めには既にノンフィクションの優れた書き手として評価を得ていた。
NHKワシントン特派員として冷戦の終焉に立ち会い、次期支援戦闘機の開発をめぐる日米
の暗闘を綿密な取材と冷徹な分析で描いた『たそがれゆく日米同盟 ニッポンFSXを撃て』
(新潮文庫)は、ノンフィクション界に論争を巻き起こした。
続いて、湾岸戦争時の日本外交の迷走ぶりを衝いた『外交敗戦 130億ドルは砂漠に消え
た』(新潮文庫)を発表。
これらの著作を通じて、早くから日米同盟の空洞化を予見し、警告を発してきた。
日本外交や安全保障を題材にしたこれらのノンフィクション作品は、若い世代にも読み継が
れ、ロングセラーとなっている。
こうした業績が認められ、1994年、ハーバード大学の国際問題研究所にフェローとして招聘
された。
黒衣の国際政治学者と呼ばれたカトリック神父、ブライアン・ヘア教授をはじめ、『文明論の
概略』の著者サミュエル・ハンティントン教授、国防次官補を務めたジョセフ・ナイ教授、さらに
はリベラル派の代表的論客スタンレー・ホフマン教授らの指導を受ける。
現在は、慶應義塾大学大学院教授としてインテリジェンス論を担当し、外交・安全保障を中心
に後進の指導にも取り組んでいる。
講演内容
「インテリジェンスで読み解くアジア半球」佐藤優さんとの対論本『インテリジェンス 武器なき戦争』(幻冬舎)は、 日本でインテリ
ジェンスという言葉が一般書のタイトルに登場した初めてのケースだった。
当初は出版社側も馴染みにない用語に抵抗を示したのだが、わずか数年で多くの書名
に この語が溢れている。日本の人々の意識に潜んでいた情報感覚を呼び覚ましたのだ
ろう。「インテリジェンスの本質とはなにか」を北朝鮮の核実験や海洋強国中国の攻勢を
素材に 考えてみたい。
■ この講演にご関心をお持ちの方へ ― 夕学スタッフからおすすめの3講演 ―
・5/31(金) 蓮池薫氏 「拉致と決断~最悪を考えるときと最良を考えるとき~」
・6/11(火) 国分良成氏 「中国は、いま」
・7/16(火) 萱野稔人氏 「縮小社会の文明論」
主要著書
『中ソ国境 国際政治の空白地帯』(共著)、日本放送出版協会、1986年『ニッポンFSXを撃て』新潮社、1991年
(2006年・新潮文庫『たそがれゆく日米同盟 ニッポンFSXを撃て』/改題書)
『一九九一年日本(にっぽん)の敗北』新潮社、1993年
(2006年・新潮文庫『外交敗戦 130億ドルは砂に消えた』/改題書)
『ウルトラ・ダラー』新潮社、2006年(2007年・新潮文庫)
『ライオンと蜘蛛の巣』幻冬舎、2006年
(2010年・新潮文庫『インテリジェンスの賢者たち』/改題書)
『インテリジェンス武器なき戦争』(共著)、幻冬舎(幻冬舎新書)、2006年
『葡萄酒か、さもなくば銃弾を』講談社、2008年
『スギハラ・ダラー』新潮社、2010年
(2012年・新潮文庫『スギハラ・サバイバル』/改題書)
『武器なき“環境”戦争』(共著)、角川書店(角川SSC新書)、2010年
『ブラック・スワン降臨 9.11-3.11インテリジェンス十年戦争』新潮社、2011年
『動乱のインテリジェンス』(共著)、新潮社(新潮新書)、2012年
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