夕学五十講

講師紹介

飯田 哲也
いいだ てつなり
講演日 2011/11/29 (火)
特定非営利活動法人 環境エネルギー政策研究所 所長

講師略歴

1959年山口県生まれ
京都大学大学院工学研究科原子核工学専攻修了
東京大学先端科学技術研究センター博士課程単位取得満期退学

大手鉄鋼メーカ、電力関連研究機関で原子力R&Dに従事した後に退職。自然エネルギー政
策では国内外で第一人者として知られ、先進的かつ現実的な政策提言と積極的な活動により、
日本政府および東京都など地方自治体のエネルギー政策に大きな影響力を与えている。
 また、日本を代表する社会イノベータとして知られ、自然エネルギーの市民出資やグリーン
電力のスキーム創造など、研究と実践と創造を手がけた。政権交代後に、中期目標達成タスク
フォース委員および行政刷新会議の事業仕分け人、環境省中長期ロードマップ委員などを歴任。
 3.11の大震災後、世論をリードするエネルギー戦略・原子力戦略を打ち出し、とくに「戦略的エ
ネルギーシフト」により、「ミスター・エネルギーシフト」として知られる。

2011年10月より経済産業省資源エネルギー庁 総合資源エネルギー調査会基本問題委員会委員、
及び内閣官房原子力事故再発防止顧問会議委員に就任。

講演内容

「3.11後の日本のエネルギー戦略」

3.11以降、東京電力、政府、原子力安全・保安院の間でしっかりとした対応が出来ていない。
今後の原子力政策には事実、論理、原則、合理性の4つが重要であり、国民的な議論のもとに、
白紙から見直さなければならない。 国際的に急激な成長を遂げる自然エネルギーを国内でも
伸ばし、エネルギーセキュリティやCO2削減、経済や雇用効果といった多様なメリットを得ていく
べきである。全量買取制度の負担と便益についても燃料費節約分と国内に回る資金などを考え、
長期的に判断することが肝要である。その際に地域の利益やオーナーシップを重視する仕組み
をつくり、合意形成にも配慮することが必要である。また当然ながら省エネルギーも必須である。


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  ・1/31 (火) 武石彰氏 「経済社会変革としてのイノベーション」


主要著書

1億3000万人の自然エネルギー』講談社、2011年
「原子力ムラ」を超えて~ポスト福島のエネルギー政策』(共著)、NHK出版、2011年
原発社会からの離脱―自然エネルギーと共同体自治にむけて』(共著)、講談社(講談社
 現代新書)、2011年
今こそ、エネルギーシフト』(共著)、岩波書店(岩波ブックレット)、2011年
グリーン・ニューディール―環境投資は世界経済を救えるか』(共著)、NHK出版、2009年
日本版グリーン革命で経済・雇用を立て直す』(共著)、洋泉社(洋泉社新書)、2009年
自然エネルギー市場』築地書館、2005年
エネルギーと私たちの社会』(訳)、新評論、2002年
北欧のエネルギーデモクラシー』新評論、2000年
光と風と森が拓く未来―自然エネルギー促進法』(共著)、かもがわ出版、1999年
環境知性の時代-内橋克人同時代への発言(5)』(共著)、岩波書店、1999年 など