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「ロハス~日本人の「いま」と「これから」を考えるキーワード、それは動的平衡~」私たち科学者は、ミクロなレベルへ、よりミクロなレベルへと、世界を分けて、分けて、解析を進めてきました。その結果、私たちは生命をわかったつもりになっています。しかし生命のいったい何がわかったのでしょうか。ここでは、本来、連続しているもの、関係しあっているもの、私の言葉でいえば「動的平衡」ということになりますが、これを切り分けたときに何が見えなくなってしまうかを考えてみたいと思います。世界は分けないことにはわかりません。しかし分けたところで、ほんとうにわかったことにはなりません。では、世界を知るためにはどうしたらよいのか。そのことについてお話してみたいと思います。みなさんが、日本人の「いま」と「これから」を考える上でヒントになれば幸いです。
著書:『もう牛を食べても安心か』文藝春秋(文春新書)、2004年『プリオン説はほんとうか?』講談社(ブルーバックス)、2005年『ロハスの思考』木楽舎(ソトコト新書)、2006年『生物と無生物のあいだ』講談社(講談社現代新書)、2007年『生命と食』岩波書店(岩波ブックレット)、2008年『できそこないの男たち』光文社(光文社新書)、2008年『動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか』木楽舎、2009年『世界は分けてもわからない』講談社(講談社現代新書)、2009年翻訳:『モッタイナイで地球は緑になる』(ワンガリ・マータイ著)、木楽舍、2005年『築地』(テオドル・C.ベスター著)、木楽舍、2007年『エレファントム』(ライアル・ワトソン著)、木楽舍、2009年
● 『動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか』福岡伸一著、木楽舍、2009年● 『世界は分けてもわからない』福岡伸一著、講談社(講談社現代新書)、2009年● 『ロハスの思考』福岡伸一著、木楽舎(ソトコト新書)、2006年
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