夕学五十講

講師紹介

原 丈人
はら じょうじ
講演日 2009/06/02 (火)
デフタ・パートナーズグループ 会長
国連経済社会理事会常任諮問団IIMSAM 特命全権大使
日本政府 財務省参与

講師略歴

1952年   大阪生まれ
        慶應義塾大学法学部卒業後、中央アメリカの考古学研究に従事
1979年   考古学資金作りのため、スタンフォード大学経営学大学院入学、国連フェローを経て
1981年   同大学工学部大学院修了(工学修士)、在学中に光ファイバー事業を起業して成功
1984年   デフタ・パートナーズを創業

主にインターネット時代の情報通信技術分野でベンチャー企業への出資、育成と経営に携わり、90年代に
ソフトウェア産業でマイクロソフトと覇を競ったボーランド、ピクチャーテル、SCO、ユニファイ、トレイデックスなど
十数社を、会長、社外取締役として成功に導いた
全米第2位を誇った米大手VCのアクセル・パートナーズの ジェネラルパートナーも兼務し、90年代にかけての
シリコンバレーを代表するベンチャーキャピタリストの一人となった

その後、コンピュータITの時代の終わりを見越して、欧米を中心にオープラス・セミコンダクター(05年インテルと
合併)や、ブロードウエア(07年シスコと合併)、トランスティブ・テクノロジー(08年IBMと合併)、XVDテクノロジー
の会長兼CEO、フォーティネット社外取締役として、これからのブロードバンド・インターネット時代に対応した
ポスト・コンピュータ分野(PUC)での事業経営を行う実業家として活動する

地元サンフランシスコでは、日米講和条約50周年記念式典ガラ共同議長、サンフランシスコ・オペラ、
サンフランシスコ動物園、サンフランシスコ大学、ジャパンソサエティーなどの理事を務めた
また03年に共和党全国委員会からビジネス・リーダーシップ・アウォードを受賞
同年、共和党ビジネス・アドバイザリー・カウンシル名誉共同議長に就任
さらに、共和党ゴールド・メダルにノミネートされるが辞退


一方、日本政府の財務省参与、首相諮問機関の政府税制調査会特別委員、産業構造審議会、総務大臣ICT
懇談会などの政府委員を務め、税率を減らしながら税収を増やすことによってわが国の財政規律を目指す

また、自らが開発した技術を使って発展途上国の情報インフラを整備し、識字率、医療衛生状態の改善に関心
を持ち、これを実際に行うために、05年バングラデシュに現地のNGOのBRACと、合弁会社のブラックネット社を
設立した
先端技術を使うことによって低コストで効率よく事業を起こし、その収益を持って途上国の支援に当てるビジネス
モデルは、「民間による途上国支援の仕組み、ODAを補完する官民一体支援モデル」として、世界銀行の目に
とまり、08年の報告書に将来の有効な支援モデルとして盛り込まれた

同時に、国連経済社会理事会常任諮問団IIMSAM特命全権大使や国際連合ONG WAFUNIF代表大使(後発
発展途上国担当)を務め、スピルリナ(世界一たんぱく質濃度の高い食物)を使った飢餓対策を、アフリカにおい
て推し進めることを目標に、「国連旗の元の民間による途上国支援」を実現することを日本発で行うなど、世界の
途上国にとって日本がなくてはならない国となるための活動を行う

講演内容

「公益資本主義と新基幹産業創生」

1. 金融資本主義の崩壊、そして公益資本主義の必要性
2. ポスト・コンピュータ時代に必要な技術の発掘及び育成
3. 中長期的な研究開発と技術革新による圧倒的な競争力を背景に「公益資本主義」を実現
4. 日本発、新基幹産業創生のため、ベンチャー投資に対する税制改正の必要性
5. 新技術を用いて後発発展途上国支援事業は、慈善事業ではなく公益資本主義のもとの経営による
   営利事業として実現する。


主要著書

新しい資本主義』PHP研究所(PHP新書)、2009年
21世紀の国富論』平凡社、2007年