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「次元の見えない競争:脱コモディティー化の戦略を考える」競争やイノベーションを考えるための新しい切り口として、製品やサービスが提供する「価値次元の可視性」に注目する。これまでは、暗黙のうちにイノベーションを次元的なもの、つまり、明確に定義された「価値の物差し」の上を前進する現象なり成果として考えてきた。そこでの競争は、特定少数の比較可能な次元の上で、いかに他社よりも先に行くかという問題であった。次元的なイノベーションは、その次元上での価値の増大に余地がある段階では有効であるが、いずれは技術的、ないしは顧客の認知的な限界に達する。これが「コモディティー化」である。コモディティー化を克服し、競合他社と差別化し、持続的に利益を上げるためには、イノベーションを非次元的なものと捉えなおし、見えない次元の上に競争優位を構築しなければならない。次元の見えないイノベーションではゲームのルールが大きく異なり、従来とは異なったパラダイムでイノベーションを捉えなおす必要がある。さまざまな事例に基づいて、次元の見えないイノベーションの視点からコモディティー化を克服するための戦略を提示する。
『Innovation in Japan』(共著)、Oxford University Press、1997年『Technology and Innovation in Japan: Policy and Management for the Twenty-First Century』(共著)、 Routledge、1998年『Japanese Management in the Low Growth Era: Between External Shocks and Internal Evolution』(共著)、 Spinger 、1999年『Managing Industrial Knowledge』(共著)、Sage 、2001年『ビジネス・アーキテクチャー』(共著)、有斐閣、2001年『知識とイノベーション』(共著)、東洋経済新報社、2001年『Hitotsubashi on Knowledge Management』(共著)、Wiley 、2004年"Incapability of Technological Capability."『Journal of Product Innovation Management』、1997年"Interfunctional Transfers of Engineers in Japan."『IEEE Transactions on Engineering Management』 (with co-author) 、1998年"Organizational Capabilities of Product Development in Japanese Firms." 『Organization Science』 (with co-authors)、1998年「ITのインパクトと企業戦略:ビジネス・アーキテクチャーの視点で考える」『一橋ビジネスレビュー』、2001年「価値分化:製品コンセプトのイノベーションを組織化する」『組織科学』、2001年
『Hitotsubashi on Knowledge Management』 Hirotaka Takeuchi, Ikujiro Nonaka(共著)、Wiley 、2004年
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