夕学五十講

講師紹介

藤本 隆宏
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講演日 2003/07/09 (水)
東京大学大学院経済学研究科教授

講師略歴

1955年東京生まれ
1979年東京大学経済学部卒業、三菱総合研究所入社
1984年ハーバード大学ビジネススクール博士課程入学
1989年博士号取得、同大学研究員
1990年~東京大学経済学部助教授
1996年リヨン大学客員教授、INSEAD客員研究員
1996年~97年ハーバード大学ビジネススクール客員教授
1997年~同大学上級研究員
1998年~東京大学経済学研究科教授
2000年4月~経済産業研究所ファカルティフェロー(兼任)


専門 技術・生産管理論

講演内容

「21世紀の製造業と製品アーキテクチャー」

今後の日本経済を支える柱の一つとして、製造業は依然として重要である。21世紀のわが国製造業は、どこへ向かうべきか。漠然とした雰囲気的悲観論は解答を生まない。日本企業の得意・不得意を見極め、「強みを活かし弱点は謙虚に他に学ぶ」という戦略論の基本に帰る必要がある。
一般に、システムの設計思想のことを「アーキテクチャ」という。企業の組織能力と、製品や工程のアーキテクチャの間には、「相性」があるようであり、ある製品とアーキテクチャ的に相性が良い企業は競争力を発揮する傾向が有る。つまり、製品や工程のアーキテクチャを分析することにより、日本企業は何が得意であるのかを予想しやすくなるのではないか。これが、「アーキテクチャの産業論・戦略論」の根本的な発想である。
設計思想(アーキテクチャ)という視点から産業論や戦略論を再解釈することによって、21世紀のわが国産業の行くべき道が、今よりはもう少しはっきり見えてくるかも知れない。


主要著書

  • 『能力構築競争』中央公論新社(中公新書)、2003年

  • 『生産マネジメント入門(I・II)』日本経済新聞社、2001年

  • 『ビジネス・アーキテクチャ』(武石彰・青島矢一と共編著)、有斐閣、2001年

  • 『トヨタシステムの原点』(下川浩一と共編)、文真堂、2001年

  • 『成功する製品開発』(安本雅典と共編著)、有斐閣、2000年

  • 『Coping with Variety』 (Lung, Channaron, Raffと共編)、Ashgate Publishing,Aldershot、1999

  • 『The Evolution of a Manufacturing System at Toyota』Oxford University Press,1999

  • 『サプライヤーシステム』(西口敏宏、伊藤秀史と共編著)、有斐閣、1997年

  • 『生産システムの進化論』有斐閣、1997年

  • 『Transforming Automobile Assembly』 (Shimokawa, Juergens と共編著)、Springer Verlag,1997

  • 『自動車産業21世紀へのシナリオ』(武石彰と共著)、生産性出版、1994年

  • 『製品開発力』(キム・クラークと共著)、ダイヤモンド社、1993年


推薦図書

    参考文献
  • 製品開発の基本的「成功パターン」とは何か(自動車)

    • 『製品開発力』(藤本隆宏、キム・クラーク共著)、ダイヤモンド社、1993年

  • 効果的製品開発手法の異なる産業間での比較(コンピュータ、医薬、他)

    • 『成功する製品開発』(藤本隆宏・安本雅典共編著)、有斐閣、2000年

  • トヨタ自動車の強さの真の源泉は何か?

    • 『生産システムの進化論』藤本隆宏著、有斐閣、1997年

  • 自動車産業トータルシステムの将来シナリオ

    • 『自動車産業21世紀へのシナリオ』(藤本隆宏・武石彰共著)、生産性出版、1994年

  • フロントローディングと開発期間短縮

    • 「製品開発を支える組織の問題解決能力」藤本隆宏著、『DIAMONDハーバードビジネス』
      1998年1月号:pp.74-83、1998年

  • 製品アーキテクチャのコンセプトを戦略に活かすこと

    • 『ビジネス・アーキテクチャ』(藤本隆宏・武石彰・青島矢一共編著)、有斐閣、2001年

  • 文系・理系の溝を埋めることをねらった生産管理・技術管理の教科書

    • 『生産マネジメント入門(I・II)』藤本隆宏著、日本経済新聞社、2001年